大学・大学入試情報
2026年度がスタート。初めに大学入試の1年の流れをチェック、やるべきことを明確にし、全力で目標達成に努力したい。また、文科省も、財務省も来るべき時代に向けて、それぞれの視点で提言!!

2027年度入試情報は5月頃から発信
2026年度新学期は、新高3生にとって2027年度入試のスタート時期でもある。入試スケジュールを念頭に入れて、目標の達成に邁進することが大事だ。
5月以降から、各大学の2027年度版「大学案内」の冊子作成に合わせて、入試の変更点情報などが流される。これには、敏感に対応したい。また、昨今は「年内選抜」(学校推薦型+総合型)での大学合格者が半数を超えており、志願者は早期準備が必須だ。
さらに、選抜で重要な学業成績は、3年1学期(前期)までが対象になるから、定期テストに全力で取り組む。年内選抜の学校推薦型では、「評定平均値」等がポイントになる。
「基礎学力テスト型」は変更されるはず
2027年度入試は「総合型」(9月出願)、「共通テスト」(10月出願)、「学校推薦型」(11月出願)の流れで始まり、私立大の学校推薦型には、公募制と指定校制がある。年明けからは「共通テスト」と「一般選抜」の本番。年内選抜・共通テスト・一般選抜の3つに挑戦する受験生、担任や進路担当も超多忙だ。
2025年度に物議を醸した東洋大の「基礎学力テスト型」は、2科目試験(各100点)のほか、書類審査(調査書の成績:10点)、事前提出小論文(10点)としたが、文科省は10点の配点を過小評価と判断したはず。また、近畿大は事前小論文の配点がなかった。これらの状況から、2027年度に増加が予想される「基礎学力テスト型」は、変更が見込まれる。
大学の評価は「4年後の成果」で判断
年内選抜で重視されるのは、「調査書の成績」と、「志望理由書」である。前者では、日頃からの学業成績や努力度・真面目度等をチェックする。後者では、大学で何を学びたいか、その意欲度はどうか等を確認する。例えば、どのような経緯で志望するようになったかを、自己の体験やエピソードを交えて可能な限り具体的に書き、熱い思いを大学に伝えることが必要だ。
受験界では、「MARCH」「日東駒専」「関関同立」「産近甲龍」などの大学序列が知られている。これは入試時の偏差値をベースにしたものであり、大学生活4年間の勉学、人間力等が評価された大学序列ではない。
海外の大学評価では、どのような有為な人材を社会に送り出したのか、そして研究機関としてどのような成果、インパクトを産み出しているのかという観点が重視されている。日本でもこの視点で、「大学をランキングするのが妥当」と考えるのだが・・・。
共学化・校名変更女子大が入学者増
2026年度入試の総括はまだされていないが、2027年度に影響を与えそうな予兆を指摘したい。志願者減に悩む女子大に朗報だ。
2026年から共学化・校名変更した旧女子大は3校あったが、3校とも定員を超過した。女子栄養大学→日本栄養大学(埼玉県):25年404人→26年449人、岡崎女子大学→岡崎大学(愛知県):25年44人→26年86人、京都光華女子大学→京都光華大学(京都府):25年360人→26年534人。
2027年度には、武庫川女子大学など7大学の共学化が公表されているが、どんな結果になるか興味津々だ。栄養関係の学部に関心を示す男子が結構いるとみられている。
英語、履修免除に指標 国際規格活用
「中央教育審議会」の作業部会が4月23日に開かれ、高校入学時点で高い外国語能力(英語力)を持つ場合に、必修科目の履修を免除できる制度を検討していることが判明した。さらに、文科省がその指標となる“授業バイパス案”を示した。それは、語学力の国際標準規格「CEFR(セファール」の「B2」レベル以上とした。
因みに、CEFRは語学力の高い順に「C2」から「A1」までの6段階で、B2は高い方から3番目のレベル。複雑な文章の内容が理解でき、母語話者と問題なくやりとりができる程度とされ、文科省の基準では英検準1~1級に相当する。現行の高校科目は、おおむねA2~B1に設定している。
高校の英語授業の多様化が一層進む
仮に免除された場合は、発展的な学習や他の外国語を学べる学校指定科目を履修する。また、学校の判断で大学の授業や専門機関の外国語講座、海外のサマースクールの履修も可能にすべきだとした。
「小学校高学年で英検準1級に合格!!」などの報道や、また語学レベルの高い帰国生徒が増えている昨今の現状を踏まえた対応策だ。次期指導要領では、個々の生徒の学習ニーズに対応するため、教育課程を一定程度柔軟に編成できるようにする。文科省は免除の水準はCEFRのみを記載する方針という。英語授業の多様化が、一層進むことになる。
財政審「私大は40年までに4割減」
財務省は4月23日、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の分科会で、今後の18歳人口の減少を見据えて大学数を縮減していくよう求めた。文科省も、規模の適正化について必要性を認めているものの数値目標は示していなかったが、財務省は示した。
同省は分科会に提出した資料で、18歳人口が1990年代をピークに減少傾向にある中で、大学数は増え続けていると説明。進学率も向上しているものの、大学数の増加によって半数を超える私立大で入学者が入学定員を下回っているとした。そして、2024年624校だった私立大の数を40年に217~372校(40.4%)減を目標に掲げた。
このほか、将来的な医師需給推計から「医師数が過剰になることは確定的」とし、医学部の定員を大幅に削減することも求めた。今後の、文科省の出方が注目される。
【資料】人口減少社会の中での総合的な国力の強化(財務省) https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia20260423/01.pdf
大学&教育ウォッチャー 本間 猛:
東京理科大学理学部数学科1964年3月卒(参考 昭和39年:東京オリンピック・新潟地震)。元(株)旺文社取締役。中学・高校雑誌編集長,テスト部長,関西支社長等を歴任。
