第46回 大学・大学入試情報コラム

今、超多忙な高校現場を訪問して見た。
2023年度入試の特徴は?
入試センターは11月9日、2025年度「共通テスト」の試作問題を公表。
「情報Ⅰ」、「国語」、「英語」の試作問題は?

2022年12月
大学&教育ウォッチャー  本間 猛

「2023年度入試」:受験生の3層構造
 2022年9月~10月にかけて、首都圏(東京・埼玉・群馬)の中堅レベル以上の高校約30校を訪問した。現下の話題は、2023年度入試の状況と新課程「情報Ⅰ」の動向だった。
 この時期は「一般選抜」よりも、「総合型選抜」後の「学校推薦型選抜」出願の追い込み期。特に埼玉県の高校では「学校推薦型選抜」が増加したとの声が多くあった。要因は首都圏の有力私立大学から中堅大学まで、総合型や公募制学校推薦の募集枠が拡大した大学や専願条件のない大学が人気になっているようである。
 受験生は、学校推薦型主体と一般選抜主体の2層から、学校推薦型で合格を確定し、一般選抜でさらに上位を狙うという3層が実態のようである。自己推薦型の発表がある11月1日に、徹夜で公募制学校推薦の書類を作成せざるを得なかったという進路担当もおられた。

「情報Ⅰ」:教科書だけでは解答困難
 何かと話題になっているのが、新必修科目となった「情報Ⅰ」の扱いだ。大方の高校では1年で教えているが、中には2学年、3学年で教える高校もあった。
 3学年で扱う予定の高校では、「情報Ⅱ」の導入がある場合は、2学年に前倒しするとのこと。情報教員の不足に加え、入試科目としての扱いに問題があるとの指摘も聞かれた。
 こんな高校現場に11月9日、大学入試センターは2025年1月の大学入学共通テストから出題教科・科目が再編されるのを前に、新必修科目となる「情報Ⅰ」や公民の新科目「公共」などの試作問題を公表した。
 「情報Ⅰ」の問題例は、4つの大問で構成され、情報デザインの考え方が試されており、早くも「教科書だけでは解答は困難」との声があがったりしている。

2025年新課程入試は7教科21科目
 今回は大学入試センターが発表した2025年1月に実施する新課程「共通テスト」の試作問題について、少し詳しく見てみよう。
 2025年1月実施分から「大学入学共通テスト」が7教科21科目(現行は6教科30科目)に再編される。受験予定者らに再編後の試験内容をイメージしてもらうため、理科を除く6教科の問題例を公表した。
 高校で2022年度から実施されている新学習指導要領を踏まえており、今年4月から授業が始まった「情報Ⅰ」のほか、来年春から本格化する「日本史探究」「世界史探究」など発展科目に対応した設問も初めて示された。
 新指導要領に基づく教育課程を履修していない既卒者らは、地理歴史・公民と数学、情報の試験科目を、旧指導要領に基づく経過措置用の問題で受験できることになっている。

「国語」:大問1問追加、図表で10分
 スペースの関係もあるので、以下に国語と英語(外国語)について見てみよう。大学入試センターでは「思考力や判断力などを問う」「学習の過程を重視」といった方針に基づいて作問したと明言している。
 当初、国語の試験時間10分延長が話題になったが、試作問題を見た限りでは、大問1問が追加され、実用的な文章を読み、複数のグラフや図が多く使用されていたのが要因のようである。
 生徒が気候変動を題材にリポートをまとめる設定で、資料として文章と図やグラフを示して、その内容を理解し、リポートの構成を評価できるかなどが問われた。
 配点は近代以降の文章が3問110点、古典が2問90点(古文・漢文各45点)。試験時間は90分になる。

「英語」:総合的な英語力を評価する
 英語は現行同様リーディング(読む)とリスニング(聞く)の出題を継続。ただ、ライティング(書く)とスピーキング(話す)を含む4技能をバランスよく評価するため、総合力をはかる出題となる。
 「英語」は、リーディングとリスニングを原則、両方受験。文字と音声の特性を生かして、「聞いた情報を整理して自分の考えを話す」「自分の考えを書くために必要な情報を読む」といった統合的な言語活動で育てた総合的な英語力を測ることを重視する。
 英語では、話す力や書く力も含めた「総合的な英語力を評価する」とした作問方針が示されている。リーディングの問題例として2つの大問(A、B)が公表された。
 Aでは、生徒がスマートフォンを使うことについて、自分の意見を書くという場面設定。Bでは、「環境に配慮したファッション」に関する文章の作成をテーマにしているが、少し難化と言えるだろう。

<参考>入試センター
*11/9 試作問題発表
https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/shiken_jouhou/r7ikou/

*11/22 試作問題の説明資料
https://www.dnc.ac.jp/news/albums/abm.php?d=199&f=abm00003188.pdf&n=%E2%91%A2221121_R7%E8%AA%AC%E6%98%8E%E7%94%A8%E8%B3%87%E6%96%99%EF%BC%88HP%E6%8E%B2%E8%BC%89%E7%94%A8%EF%BC%89.pdf

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