大学・大学入試情報

2027年度「共通テスト」の出願が終了した。また、受験者増加で人気が高い「年内入試」は本番に突入している。さらに、東北大の「ゲートウェイカレッジ」 も注目されている。その内容は?

「共通テスト」出願数は前年比547人減
 年内入試のピーク時だが、例年通り「一般選抜」の情報も注目を集めた。
1.大学入試センター:10月2日、「2027年度大学入学共通テスト」の出願状況(受付最終日午後5時現在)を公表した。出願総数は49万725人(前年度49万1272人)で、前年同時期の出願総数より547人減少。確定数は12月上旬に発表されるが、ほぼ前年同様の受験者数が予想される。
2.文科省:10月14日、「2027年度国公立大学入学者選抜の概要」を公表。国公立大180校647学部の総募集人員は、13万1325人(前年度13万813人)で、前年度より512人増加。その内訳は、国立大9万6348人、公立大3万4977人だった。

「女子枠」は国公立大でも増えている
 2027年度入試動向では、女子に関する情報が目立つ。理工系の「女子枠」や「共学化」等である。上記の「国公立大学入学者選抜の概要」によれば、理工系学部で女子学生を増やすために「女子枠」を設定した大学は42校53学部あり、前年度から4校4学部増えた。
 一方、私立大ではすでに多くの理系大学・学部等で「女子枠」導入しているが、先行していた芝浦工業大の一部コースでは、目標を達成したとして、2028年度入試からこの募集を停止する。
 また、「共学化」で2027年度から校名を変更する女子大は、仙台白百合女子大→仙台白百合大、武庫川女子大→武庫川大、広島女学院大→YIC学院大、活水女子大→活水大など。

国公立大も「年内入試」は増加の傾向
 大学入学者の約半数が、「年内入試」で進学先を決める時代になっている。私立大では、すでに約6割が年内入試、つまり総合型選抜や学校推薦型選抜で入学している。
 国公立大では、共通テストとの絡みもあり、年内に合否結果を出せない場合もあるが、2027年度では総合型選抜の実施校数は前年度と同じ161校(582学部)、学校推薦型選抜は前年度から1校増えた174校(531学部)となっており、増加傾向だ。
 これは国公私立大とも、年内に合格を手に入れたがる受験生が多いからだ。

「入れる大学より、行きたい大学へ」
 年内入試の受験者が増えることによって、受験戦略が明確になってきている。第二志望大学の合格を年内入試で確保し、第一志望の本命大学には一般選抜で挑戦する。
 例えば、一般選抜の方式で入学する学生が半数を超える大学は早慶上理・MARCH・成成明國武、一般選抜以外の方式で入学する学生が半数を超える大学の日東専駒・大東亜帝国などを思い浮かべて、専願・併願等を確認しながら絞り込み、「入れる大学より、行きたい大学へ」を目指し、一般選抜まで初志を貫いてチャレンジしたい。
 どうしても大学に入学したい高校生は、オープンキャンパスに出かけて、「自分の成績を告げながら、入れる学部があるか」と相談。すると、大学スタッフが勉強の手順・提出書類まで指導した、と聞いたことがある。

2027年度「学部系統別の志望動向」
 この時期になると、模試の結果データ等が公表される。2027年度入試での「学部系統別の志望動向」を知ることができる。
 国公立大:人気の高い順から歯、法・政治・経済・経営・商・農・薬、文・人文、理、工・教育、医療技術、医・環境・情報、生活科学、看護、芸術・スポーツ科学など。
 私立大:人気の高い順から歯、農、法・政治・環境・情報、理、経済・経営・商、医、国際、工・薬、文・人文、医療技術・生活科学、看護、芸術・スポーツ科学など。文系が人気で、医療系が不人気の傾向である。

東北大「ゲートウェイカレッジ」とは?
 東北大学ゲートウェイカレッジ(Gateway College)は、入学時に学部を決めず、幅広い分野を学んでから自分に合った専門分野を選べる、新しい学士課程の教育プログラムだ。

  1. どんなところが新しいか
    ① 入学後に専門分野を選べる
    入学時点で学部を決めず、幅広い教養科目や複数の学問分野の基礎を学ぶ。その後、自分の興味や適性を踏まえ、原則として3年次以降に専門分野を選択する。
    ② 留学生と一緒に学ぶ
    多様な文化や価値観を持つ学生と、英語を中心とする授業で学ぶ。
    ③ 知識を実社会の課題に結びつける
    PBL(Project-Based Learning:プロジェクト型学習)などを通じ、仲間と協力して課題を探究する。
  2. 入学してから卒業するまで
    【1〜2年次】幅広い学びと基礎づくり
    文系・理系の枠を越えて学び、英語での学術的なコミュニケーション能力や、複数の分野から物事を考える力を身につける。
    【3年次以降】専門分野を選択
    自分の関心や適性に応じて専門分野を選び、所属する学部で専門教育を深める。
    【卒業】選択した専門分野の学士号を取得
    特定の学問分野の専門性に加え、幅広い教養や国際的な視点を備えた人材を目指す。
  3. 募集人数と入試
    2027年度入試では、4月入学と10月入学の2つの選抜区分が設けられている。
    項目      4月入学(Ⅰ期)  10月入学(Ⅱ期)
    募集人数    88名        90名
    文系の目安   約17名       約17名
    理系の目安   約71名       約73名
    選抜方式    総合型選抜     総合型選抜
    2027年4月に開設予定で、日本人学生と外国人留学生が英語を中心とした授業で共に学ぶ、国際色豊かな教育環境を目指している。東北大学が進める教育改革の中核の一つ。

大学&教育ウォッチャー  本間 猛:
東京理科大学理学部数学科1964年3月卒(参考 昭和39年:東京オリンピック・新潟地震)。元(株)旺文社取締役。中学・高校雑誌編集長,テスト部長,関西支社長等を歴任。

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