大学・大学入試情報

2026年度入試は「2次出願」も終わり、前期入試を実施!! 総志願者数は延べ41万9258人で、対前年で9243人減少した。また、2040年に向けた「高校改革」の基本方針が示されて話題になっている。

共通テスト平均受験科目数は6.3科目
 大学入試センターは2月5日、新課程2年目の「2026年度共通テスト」の実施結果(各科目の平均点等)を公表した。志願者数が49万6237人、受験者数は46万4090人、受験率は93.52%、平均受験科目数は6.29科目だった。
 平均点等一覧の全29科目中、対前年で比較すると、アップは20科目、ダウンは9科目であった。しかし、主要科目でのダウン幅が大きく、全体の平均点は対前年で下がり、難化した。これら共通テストの結果等を踏まえて、「2026年度国公立大学一般選抜」の出願へと突入することになった。

「情報Ⅰ」難化が平均点ダウンに影響
 共通テストで、対前年の平均点が最も上がったのは「化学」で+11.52点だったが、逆に最も下がったのは「物理」-13.41点、次いで「情報Ⅰ」-12.67点、「国語」-10.30点で、この3科目の2ケタのマイナスが全体の平均点を押し下げた大きな要因だと考えられる。
 とくに、「情報Ⅰ」は30万5202人、「国語」は43万8156人が受験しており、その影響は甚大だった。「情報Ⅰ」は前年にはなかった、プログラミング等が出題されて難化したが、平均点的には本年程度が普通になる。
 受験者数が10万人以上だった13科目の本年と前年の平均点比較差は、ダウン計54.01点に対し、アップ計は33.52点。その差は20.49点で、大幅にダウンしていた。

国公前期志願者23万5315人、2.9倍
 新課程2年目の「2026年度国公立大学入学者選抜確定志願状況」を、文科省が2月18日に公表した。その志願状況は、国立(前期)が募集人員6万3115人に対し、志願者数17万9603人で、志願倍率2.8倍。国立(後期)は募集人員1万1964人に対し、志願者数11万5063人で、志願倍率9.6倍。
 公立(前期)は募集人員1万6857人に対し、志願者数5万5712人、志願倍率3.3倍。公立(後期)は募集人員3053人に対し、志願者数3万7748人で、志願倍率12.4倍。公立(中期)は募集人員2410人に対し、志願者数3万1132人で、志願倍率12.9倍。
 国公立(前・後・中期)合計は募集人員9万7399人に対し、志願者数41万9258人で、志願倍率は4.3倍。前年度より9243人減で、0.1ポイント下降した。

2段階選抜を35大学55学部で実施
 2026年度出願状況では、公立の特徴ともいえる「中期」の志願者数が対前年で0.9ポイント下がり(1709人減少)注目された。最近の、学部人気の低迷が影響しているようだ。
 また、前期日程で2段階選抜を実施したのは、国立が26大学44学部、公立が9大学11学部の計35大学55学部で、計4135人が不合格となった。前年度と比較すると、不合格者は324人減少した。東京大(対象:835人)、一橋大(同378人)、東京都立大(同357人)、東京科学大(同342人)などが実施。

文理融合系が多い「その他」は幅広い
 ここで、「国公立大学入学者選抜学部系統別志願状況」を見てみよう。志願倍率を学部系統別にみると、①「薬・看護」4.7倍(前年:5.0倍)、②「人文・社会」4.5倍(同4.6倍)、③「その他」4.5倍(同:4.7倍)、④「医・歯」4.4倍(同4.6倍)、⑤「理工」4.3倍(同:4.2倍)、⑥「農・水産」4.2倍(同:4.2倍)、⑦「教員養成」3.5倍(同:3.6倍)。
 1位の「薬・看護」は、資格系の堅調さがみられる。2位の「人文・社会」は、文系人気の復活に支えられている。3位の「その他」は文理融合系が多く、注目度が高い。4位の「医・歯」は、医の減少、歯の増加がみられた。5位の「理工」は、志願者が0.1ポイント増加した。6位の「農・水産」と7位の「教員養成」は、横ばいの傾向だった。

国立前期は東京芸術大・美術がトップ
 2026年度国公立大前期・後期・中期日程別の志願倍率トップの大学・学部をチェックしてみた。国立大前期日程:東京芸術大・美術13.4倍、同後期日程:宮崎大・医29.7倍、公立大前期日程:釧路公立大・経済18.8倍、同後期日程:福井県立大・地域政策98.8倍、同中期日程:長野県立大・健康発達34.0倍 だった。福井県立大後期は、募集人員5人に対して494人の志願者がいた。
 ここで、新設学部などの動向を見てみよう。佐賀大に新設されて話題になった、コスメティックサイエンス学部の志願倍率は前期7.3倍、後期25.6倍となり人気を集めた。
 逆に、低迷している学部もある。山形大・農前期1.3倍、島根大・材料エネルギー前期1.3倍など。また、理工学部で導入した「女子枠」の影響もあり、国立・公立ともに志願者が増加した。
【資料】(報道発表資料)令和8年度大学入学共通テスト 実施結果の概要.pdf  (2/5)
★文科省:2026年度国公立大学確定志願者数
https://www.mext.go.jp/content/20260218-mxt_daigakuc02-000047311_01.pdf (2/18)

2040年に向けた「高校改革」基本方針
 文科省は2月13日、「高校教育改革」の基本方針を発表した。日進月歩のAI・デジタル技術の発展や少子化など、この急速な社会変化に対応する、2040年に向けた「高校教育改革」のグランドデザインを示したものだ。
 まず、3つの視点が示されている。

  1. 不確実な時代を自立して生きていく主権者として、AIに代替されない能力や個性の伸長
  2. 我が国や地域の経済・社会の発展を支える人材育成
  3. 一人一人の多様な学習ニーズに対応した教育機会・アクセスの確保
     これらの3視点を重視しながら高校改革を進め、大学・大学院までの一貫した連携で、強い経済や地域社会の基盤となる人材を育成する。
     ポイントを補足すると、高校授業料無償化に伴う公立校離れ、公立高校の新たな魅力作りが必要(普通科での文系・理系を同割合など)、文系・都市部偏重等を見直し、理数・デジタル技術などに強い、新しい人材の育成を全国各地で行う「国家戦略」のようだ。
    【資料】文科省 2040年高校教育改革
    https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kaikaku/1358056_00005.htm      (2/13)

大学&教育ウォッチャー  本間 猛:
東京理科大学理学部数学科1964年3月卒(参考 昭和39年:東京オリンピック・新潟地震)。元(株)旺文社取締役。中学・高校雑誌編集長,テスト部長,関西支社長等を歴任。

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